トライやる3日目の水曜日は、中学生二人には少しゆっくりめに来てもらいました。
でも、二人とも予定時刻よりも早く来てくれました。
今朝もまずは黒板から。
「
患者さんにありがとうと言われて嬉しかった」というのはすばらしいことですね。
それが働くってことだと思います。
今日はちょっと専門的なことにもトライしてもらいました。
粉と液を混ぜて練るって、意外と難しいんですよね。
カルテを探すのも、慣れないと時間がかかります。
受付では、会計やカルテのプリントアウトもやってもらいました。
パソコン操作はお手の物、ですね。
今日は午前の診療を早めに切り上げて、みんなで出かけます。
行き先は加古川市にあるハピネスさつまという知的障害者の生活施設です。
そこで口腔ケアボランティアを行います。
施設までは40分ほどのドライブ。
車に揺られるとウトウト。
トライやる・ウィーク中も部活はあって、朝練もしてきたそうなので、お昼ごはん食べたら眠くなりますよね。
休憩しながら、いきましょう。
気分転換も大切。
なのでまず施設に着いて、ヤギとふれあいました。
活動内容はわたしたちによる入所のみなさんへの口腔ケア。
平たく言えばハミガキをして、お口の中をキレイにしてさしあげるというもの。
二人には、準備や記録などのお手伝いをしてもらいました。
活動の詳細は
こちら。
活動の風景。
こういう施設の空間を体験して、彼女たちは何を見て、何を感じたことでしょう。
何かしら、記憶に残って、これからの生活において、違った視点で見ることができたらいいなと思います。
施設に息子さんが入っておられる保護者の方から話しかけられました。
きちんと受け答えをしている姿が印象に残りました。
トライやる・ウィークで出会った大人ときちんと話ができたら、きっと将来どんな道に進んでも大丈夫だろうな、と感じています。
コミュニケーションができるというのは、どのような職業でもとても大切です。
初対面の人、年の離れた人と話すチャンスがあれば、どんどん話してみてもらいたいですね。
わずか5日間ですが、少しでもそういうチャンスをあげたいと思っています。
今日訪れた施設では看護師さんや社会福祉士さん、介護士さん、栄養士さんなどの方が働いています。
直接話すことはできなかったかもしれないけれど、覚えておいてほしいです。
わたしも、これまで接したことのある人の職業は限られていて、知らない職業がいくらでもあります。
すべての職業の中から自分のやりたい仕事を見つけることは、簡単なことではありません。
その職業の人と接することがなければ、わかりませんからね。
でも、ほとんどの方がある限られた中から職業選択をしています。
それでも生涯一つの職業を続ける人はたくさんいます。
わたしも歯科医しかやったことがありませんし、きっとそのままで生涯を終えるでしょう。
今のところ、それでいいと思っています。
職業を決めたのは高校時代、つまり受験生の時です。
17歳で決めた進路でも、何とかやっていけるもの。
「ありがとう」と喜んでもらえたときは、いつもうれしいです。
それをこの仕事をして感じることができているからかな。
仕事というのは、何かしら、人の役に立つことをして、喜んでもらうことだと私は思います。
役に立ったこと、喜んでもらえたことと引き替えに、お金をもらいます。
今日行った口腔ケアはボランティア活動なので、お金はいただきません。
でも、お金ではない喜びをたくさんもらえます。
仕事ではないけれど、やりがいです。
誰かの役に立って、喜んでもらえること、何ができるでしょうか。
すぐにできないのは当たり前。
誰でも、学んで、訓練して、身につけてできるようになるわけです。
トライやるで、やりがいを見つける目を養ってもらえたらいいな、と思います。
院長